日本の医療費

日本の健康保険は、国民健康保険法に基づいて保険加入者（被保険者）の疾病・負傷・出産・死亡などの場合に関して、必要な給付を行います。健康保険は、国民全員が加入しなければならない法定強制型の制度です。国民皆保険と呼ばれています。国民皆保険は、全国民に医療および医療費補助を提供する保険プログラムです。このような保険プログラムはユニバーサルヘルスケアと呼ばれており、日本以外では約60カ国でユニバーサルヘルスケア制度として存在しています。
国民健康保険は医療保険事務上では「国保」の略称して呼ばれ、会社員などが加入する被用者健康保険の「社保」と区別されているのです。日本の公的医療保険は、1922年に健康保険法が施行されたときに始まりました。現在のように、全国民が義務として加入して国民皆保険と言われるようになったのは、1961年になってからです。
ところで、健康保険では傷病などについて医療費が給付されますが、給付されない場合があります。万が一の時に備えて、給付されない場合を把握しておきましょう。
健康保険の対象外となるのは、仕事（業務）上・通勤途上の病気・けが（この場合は社保の対象になります）、単なる疲労やけん怠・正常な妊娠及び出産、経済上の理由による妊娠中絶・美容整形やしみ・そばかすなど・健康診断・予防接種、故意の犯罪・事故（自殺未遂による入院など）、喧嘩や酒酔い或いは麻薬中毒での事故、医師の指示に正当な理由もなく従わなかったとき、無免許事故や違反運転による負傷などです。